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投資には人生を変える力がある/本日のスープ90皿目

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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
90皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 


 

 

前回はm@さんから投資がきっかけの転身が語られた。
投資で通じて新たな自分と出会う。これがアクティブ投資の究極形態かもしれないなぁと感銘を受けた。

 

m@さんほど華麗な転身とはいかないが、私も投資を通じて新たな自分と出会い続けている。
私が投資をはじめたきっかけはこの企画でも紹介したとおり、

 

 

 

 

大学4年生の時に「あなたの世代は年金もらえないから、このお金で投資の勉強しなさい!」とへそくりを渡してくれたのがきっかけ。

 

 

思い起こせば投資をはじめるまでは、推理小説以外の本を読んだことがなく、教養も思考力も何もない中身は空っぽの若者だった。しかし投資で必要に迫られて経済書を読み始めたのを機に科学、哲学、文化、歴史と多種多様な本を読み続けた。現在ではすっかり周囲の評価も読書家として定着。勝手に私の弟子になってしまう方も増え「今の私に合った本を紹介して下さい」とお願いをされることもある。十数年前には想像もしなかった人生だ。

 

 

また脳みそ空っぽな大学生だったことに加えて、就職氷河期の時期にあたったこともあり、25歳までまともに仕事を手にしたことがなかった。仕事をできるようになったのは、個別株投資のために財務・会計の勉強をしていたおかげで、税理士事務所に雇ってもらえたから。そしてこの事務所で鍛えてもらったおかげで、総務全般の効率化からはじめる経営改善が得意技となり、今ではNPOの運営を丸ごと請負みたいな仕事もしている。

 

 

最後に投資をきっかけとした人生最大の転機と言えば結婚。私が知人から投資をはじめたいと相談を受けた際には、まずは鎌倉投信のセミナーで話を聞いてくることを進めているのは以前この連載でも紹介した。

 

 

 

 

鎌倉観光ついでに鎌倉投信本社への引率ツアーみたいなこともしていたら、それをきっかけに以前からの知人と意気投合して、あっという間に結婚。30代後半に突入しても女性との交際経験ゼロだから、生涯結婚することもなかろうと悟りを開いた矢先のことだった。

 

 

以上のように私の人生の土台は、すべて投資と出会ったことでできている。

 

 

おそらく連載の中で3人とも共通して「投資には社会を変える力がある!」というメッセージを込めた記事を一度は書いていると思う。でも何よりもまず「投資には投資家自身の人生を変える力がある!」ということを強調したい。

 

まろ@投資を楽しむ♪

 

 

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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 19:12 | comments(0) | trackbacks(0) | 
私の成功体験/本日のスープ87皿目

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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
87皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 


 

 

前々回から投資の成功体験について話題になっている。

 

 

森信親 金融庁長官 が「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2016」に寄せた

 

「なぜ日本人の間で投資による資産形成が普及していないのかを考えてみると、その理由のひとつに、「投資の成功体験」が広く共有されてこなかったこと、が挙げられると思います。」

 

 

の中の「投資の成功体験」というキーワードについて、

 

 

  • 投資活動にたくさんの時間が費やされること無く、長期投資が生活の一部になっている状態。(rennyさんの85皿目)
  • 貯蓄と同じ路線で語られる資産形成(投資)が市民権を得ること=金融庁が目指している投資から資産形成であり、生活者の家計に投資の成功体験が共有された状態。(m@さんの86皿目)

 

 

といった解釈が提示された。

 

 

投資の成功体験と言われて、ふと考え込んだ。

 

 

私は21歳の時に株式投資をはじめて今月でちょうど17年、ブログも12年書き続けているけど、自分自身のことを詳しく語ってこなかった。特殊事例でまぐれだと思っているし、今の時点で成功していると言えても未来のことは分からないから。

 

 

でも短期間で莫大な利益を上げるような投資とは無縁の「投資リターンは人生のオマケ」(54皿目)なんて投資哲学を持つ、私の成功体験は語る価値があるように思えてきた。

 

 

何を成功とするかは難しいが、私の収入面の現況をお伝えすると、ほどほどの仕事から得られる報酬に、株式の配当金や債券利息を加えると、週5日めいっぱい働いた場合の3分の2くらいの収入程度になる。収入は減ったものの、自由な時間が増え、のんびり暮らしている。

 

 

ここまでの道のりで、短期間で資産を大きく増やすような投資の成功はおさめていない。
短い期間で買値の倍以上で売却できた成功体験は17年間でたったの1度、サンリオ株が3年で5倍。長期で見ても倍以上で売ったのはトヨタ株が12年で2.5倍。現在保有している株式で倍以上になっているのが7社あるが保有期間は5〜10年と長い。

 

 

そして投資先の企業も誰もが名を知る企業ばかり。日々の生活の中でこの企業いいなと思ったときに調べておいて、証券市場が混乱しているとき投資して、そのまま持ち続けているだけだ。このようにのんびりした運用手法なので、実のところ投資そのもので増やした資産はたいした額ではない。

 

 

私が大学を卒業したのは2001年3月。いわゆる就職氷河期にあたり、文系ながらITバブルのおかげでなんとかIT企業に職を見つけるが、就職したときにはバブルが崩壊していたこともあり、1年でサラリーマン生活は終了。本来ならば転落人生に突入するところだったが、株式投資をはじめていたことで救われる。そこから約10年間、投資を通じて学んだ知識や経験を、証券市場とは別の分野でお金に変えることで、投資の元手としてまとまった金額を手にすることができた。この幸運が資産形成のスピードを速めた一番の要因だ。

 

 

冷静に振り返ると、投資を通じて世の中のことがどんどん分かるのが楽しくて、知的好奇心のおもむくままに突っ走っていたら、運よくお金がついてきただけではないかとも思う。ただ投資との出会いが人生の可能性と選択肢を大きく広げたことには違いない。だから食わず嫌いにならず、多くの人に投資の世界を活用してもらいたいなと願っている。

 

 

まろ@投資を楽しむ♪

 

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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 06:34 | comments(0) | trackbacks(0) | 
この3年をふりかえる/本日のスープ84皿目

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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
84皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 


 

 

3人で連載をはじめたのが2014年2月だからまもなく丸3年。
前回m@さんが言及されていた「ふるさと投資」について、3年前とは変わったなぁと感じていることがある。

 

ミュージックセキュリティーズの動向を中心にこの10年を簡単に振り返ってみよう。

 

 

同社がミュージシャン向けに行っていた、いわゆるクラウドファンディング(Crowd:一般大衆+Funding:資金調達)の仕組みを酒蔵などの一般事業に広げてもう10年くらいになるだろうか。2008年の金融危機をきっかけに自分のお金がどこに投資されているのかに着目する投資家が増えはじめ、2011年には東日本大震災後の被災地応援ファンドが注目を集めた。

 

 

2014年10月には内閣府に「ふるさと投資」連絡会議が設立され、2015年5月には「ふるさと投資」の手引きが発行された。なお「ふるさと投資」は以下のように定義づけがされている。

 

 

地域資源の活用やブランド化など、地方創生等の地域活性化に資する取り組みを支えるさまざまな事業に対するクラウドファンディング等の手法を用いた小口投資であって、地域の自治体や地域づくり団体の活動と調和が図られたものをいう。

 

 

また私自身ミュージックセキュリティーズのファンドに投資していて最近一番変わったなと思うのが、共感が持てる事業内容でかつ事業計画が妥当なファンドは募集開始からあっという間に上限まで資金を集めてしまうこと。先日、投資した「丹波栗の和のモンブランファンド」が募集開始から2,3日で受付終了になっていて驚いた。

 

 

こうした動きを見ていると、積極的に投資リターンを得ようとする投資家がふるさと投資の分野に参入してきているのではないかと感じている。新たな投資家層の登場はこの分野をより活性化させていくに違いない。

 

 

また3年間で変わったのはこの分野だけではない。

 

 

2014年10月に金融庁が「金融モニタリングレポート」を発表し(2016年からは「金融レポート」に名称変更)、年に一度、金融庁が顧客目線に立って金融機関をぶった斬る!という内容になっている。たとえば2016年度のレポートの中では、

 

 

我が国では、家計の安定的な資産形成に適した投資信託が必ずしも広く提供される状況にはなっていないものと考えられる。その背景としては、例えば販売会社については、短期的な手数料収入等の足元の利益を優先させるあまり、顧客の長期的・安定的な資産形成に貢献し、そのことにより自社の収益基盤の拡大も図っていく、という姿になっていない状況が推察される。

 

 

本日のスープの連載の中でも投資信託業界の問題点が議論されてきたが、いよいよ金融庁も動きはじめたことで、個人型確定拠出年金(iDeCo)の普及とともに、資産形成に適した投資信託の選択肢が増えていくのではないだろうか。ふるさと投資同様に投資信託にも新たな投資家が育つことを期待したい。

 

 

まろ@投資を楽しむ♪

 

 

 

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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 06:40 | comments(0) | trackbacks(0) | 
機心が生じれば本質を見失う/本日のスープ81皿目

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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
81皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 


 

 

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESGインデックスを募集するという話題から、

 

 

 

ESG投資の主流がインデックス運用の方へ流れて行ってはダメ、という話になった。

 

 

この3人で話していたら、そういう方向に流れていくのはごく自然で、61皿目でのrennyさんの言葉に象徴されるように、

 

 

「株式投資でどうやってお金はふえてきたのか」という問いが、「誰が、何が、私のお金をふやしてくれたのか」に変換され、「信頼できる人たちにお金を託してふやしてもらいたい」という想いに至ったのです。

 

 

投資リターンは金銭的リターンだけじゃないだろう、と考える投資家の集まりだから。

 

 

「食」に置き換えるなら、ファーストフードなどでカロリー摂取のためだけの食事をするのは嫌だ! 食事とは調理した人や食材の生産者など様々な人の心が込められた料理をいただいて、自分の心を豊かにすることだ!というような、ちょっと面倒くさい人たちなのだ(笑)

 

 

コミカルにたとえるとそういうことだが、どんな分野においても楽な方に流れてしまうと、当初の理想は形骸化し、変な方向に暴走して行ってしまうもの。

 

 

それは古くは荘子が「機心」という言葉で表したように、

 

 

「機械有るものは必ず機事あり。機事有るものは必ず機心あり。機心胸中に生ずれば、則ち純白備わらず。純白備わらざれば、則ち神生定まらず。神生定まらざる者は、道の載せざるところなり。」

 

 

便利な機械を使って楽をしよう、得をしようという気持ち(機心)によって、純白の心が失われると道を踏み外してしまう、というのは人間の性なのだろう。

 

 

オクスフォード大学の人工知能の研究者が2013年に発表した論文の中で、コンピューターに代替される可能性ある職業のランキングを掲載して以来、話題になっているが、定型化された業務は急速に人の手から離れていく可能性がある。("The Future of Employment: How susceprible are jobs to computerisation")

 

 

今の世の中は良いか悪いかは別として、ヒト、モノ、企業、社会まで「お金」の仲介によってつながっているようなところがある。お金の循環を担う金融が果たすべき役割は大きい。だからこそ運用の本流がインデックス指標により定型化、機械化していったとしても、ESG投資のような分野には人の心と心をつなぐような部分が残っていて欲しいなと願っている。

 

 

まろ@投資を楽しむ♪

 

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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 06:32 | comments(0) | trackbacks(0) | 
ESG投資がその普及と引き換えに失うもの/本日のスープ78皿目

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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
78皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 


 

 

 

75皿目からはESG投資に関する話題が続いている。

 

 

 

最近、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)がESGインデックスを募集するというニュースがあり、なんとなくモヤモヤしている。

 

 

たしか2010年の秋頃にブルームバーグの端末でESG情報が表示されるようになり、この数年で投資判断材料の一つとしてESG情報が当たり前のように使われるようになった。そんな背景もあり、注目を浴びるようになったESG投資だが、なんだかデータベースを利用した機械的な運用へと進んでいるような予感が…。

 

 

分野は違うけど、ついにトップレベルの棋士と同等の強さを持つようになった将棋ソフトが登場した現在。森内俊之さんが棋士の指す将棋の未来についてこう述べている。

 

 

 

 

「やっぱり同じような将棋が増えていくと思うので、その中でいかに自分の特徴を出せるかが大事になるでしょうね。人と同じ将棋ばかりを指していると、自分が棋士をやっている存在意義がどこにあるのがわからなくなってきます。」(大川慎太郎「不屈の棋士」より)

 

 

 

 

将棋ソフトに頼っていくと、人それぞれの棋風は失われ、ただ勝つための機械的な将棋になってゆく…。

 

 

だからESG投資も指数作成みたいな方向に行ってしまうと、たんなる投資リターン向上のための道具として従来の投資に取り込まれてしまうのでは? もちろん「よりよい未来を」という志を持った運用も残るのだろうけど、職人の手仕事的な規模になってしまうだろうね。

 

まろ@投資を楽しむ♪

 

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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 19:08 | comments(0) | trackbacks(0) | 
投資リターン向上に自利利他が必要/本日のスープ75皿目
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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
75皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 
 
 

「自分だけが儲ける利己だけでなく、他人も幸せにする利他の心を併せ持った投資をすることで金融や投資をしている人への印象も変わってくるのではないでしょうか?」

 

前回の一皿でm@さんがこうまとめたが、いわゆる「自利利他」の精神を投資の世界に持ち込むと「社会のために投資リターンを犠牲にする」と捉えられがちだ。
56皿目でm@さんがマスコミ取材で寄付と投資をゴッチャにされた体験談を紹介している。

 

ESG投資(E:環境、S:社会、G:ガバナンスを考慮した投資)の世界でも最近までそのような認識を持たれており、たとえばアメリカでは約10年にわたり、ESG投資の考えは投資理論とは相容れないもので、受託者責任のルールに反するのではないか?と議論がされていた。
2015年10月のアメリカ労働省の発表で議論に終止符

 

もともと国連PRIによってESG投資が掲げられたのが2006年と新しいため、ESG投資のパフォーマンスを分析した研究も少なかったが、最近では日本語でも簡単に読めるようになった。NNインベストメント・パートナーズと欧州企業エンゲージメント研究センターの共同研究による報告書「株式の投資判断におけるESGの重要性について」では、

 
  1. ESGに関して物議を醸す行為が見られる企業への投資を避けることで、ポートフォリオのリスク/リターンが改善する 。
  2. ESGスコアの水準が高い銘柄よりESGスコアの改善が進んでいる銘柄の方が将来のリターンが高い傾向にある。
 

という検証結果が報告されている。

 

以上のようなことから、「社会のために投資リターンを犠牲にする」というよりも「社会性を意識した方が投資リターンが向上する」という考えに変わってきていることを頭に入れておきたい。

まろ@投資を楽しむ♪

 
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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 07:03 | comments(0) | trackbacks(0) | 
社会を意識した投資が必要なのはなぜか?/本日のスープ72皿目
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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
72皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 
 

 

CSR/CSV、SRI/ESG投資に言及した上で、投資に社会性を持ち込むことについてどう考えるか? それが前回の一皿でのm@さんからの問いかけだった。これに答えるかたちで、社会を意識した投資がなぜ必要か?について2つの図で説明しよう。

 

まず第一に損益計算書の仕組み上、社会性を持たない投資はありえない。というのも私の場合、個別株投資を十数年続け、運用資産が増えていくにつれて、売買の利益よりも配当収入を重視するようになった。下記の通り、投資家は企業の利害関係者のなかで最下部に位置する。

 

 

となると上位の利害関係者と良好な関係を築いた社会にとって良い会社から配当を受け取りたい!というのがごく当たり前の感覚と言える。

 

次に指摘したいのが、社会を意識せずに投資すれば結局、自分に跳ね返ってくるという仕組み。現代社会における人と企業との関係性をごくシンプルに図解すると、

 

 

投資家として自分勝手にリターンのみを要求すれば、3つの立場のうち投資家が強くなることでバランスが崩れ、

 
  • 商品やサービスの品質低下(偽装問題)
  • 給料が低く抑えられる(労働問題)
 

消費者や社員としての私たちに跳ね返ってくると言えるのではないだろうか。企業は投資家・消費者・社員のすべてにいい顔をできる存在ではないのだから。

 

ヒト・モノ・カネとあらゆるものがグローバル化された現代で、政治のみが変わらず一国単位のままで身動きが取れなくなり、問題解決能力を失ったように見える。こんな時代だからこそ世界規模で事業を展開する企業にはより大きな期待が寄せられていると言える。

 

昨年9月に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、ESG(環境・社会・ガバナンス)の取り組みに優れた企業へ投資を行うESG投資の推進を一環として、国連責任投資原則(PRI)に署名した。今まで企業は自分に似合ったCSR/CSV活動はどれだろう?と「鏡」もなしに服選びをするような状態だった。でもこれからは日本にESG投資が広まることで、投資家が企業の「鏡」の役割も果たせたらいいなと思う。

 

まろ@投資を楽しむ♪

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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 22:53 | comments(0) | trackbacks(0) | 
レポート普及に運用会社も協力を!/本日のスープ69皿目
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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
69皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 
 

 

おそらくアベノミクスと呼ばれる政策の一環で産声をあげた

 
  • JPX日経400インデックス
  • スチュワードシップ・コード
  • コーポレートガバナンス・コード
 

これらに伴い経営者が投資家に媚びを売りすぎてしまうと、単なるROE至上主義を招き、短期売買の投資家が喜ぶ制度になってしまうだろう。ファナックの稲葉善治社長のような人物であれば安心だが…。以下は昨年4月に開催されたアナリスト向けの決算説明会での稲葉社長の発言。

 

「はっきり申し上げて、みなさんとお話をしていても業績は上がらない。私の時間は24時間しかないので、1時間でも2時間でもお客さんに会って信頼関係を築くことが大事。このとおり、おしゃべりですから(説明会にも)時間を取りたいが、私の責任は業績を上げることにある。」(ファナック、決算説明会で出た社長の"本音"/東洋経済ONLINE

 

また正しく企業と投資家との信頼関係を構築することができれば、たとえば財務経理部門の人件費と監査料の無駄遣いでしかない四半期報告が廃止に向かうかもしれない。以上のようなことから、投資家が企業情報の入口付近で出会うアニュアルレポートや統合報告の役割がより重視されるようになるのではないか?

 

でも個人投資家の立場で言えば、アニュアルレポートや統合報告をどこに着目して読んだらいいのか分からない、というのが正直なところ。私は一年に一度、片っ端から何百冊かに目を通すのを何年か続けたから慣れたけど、これはあまりに非効率。

 

だから個人投資家の有志で運営される「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2015」のように、ファンドマネージャーが有志で優秀レポートを選ぶイベントもあったらいいのに。34皿目でrennyさんが提言した、同じ企業へ投資する複数の運用会社が共催でイベントを開いたり、協働でレポートを発信する、というのもこれに近いだろうか。

 

前回、m@さんからコモンズ投信のワークショップの紹介があったが、個人投資家の企業を見る目を養うことができるようなイベントが広まると嬉しい。そして多くの個人投資家はアニュアルレポートや統合報告を読んだことがない(存在すら知らない)から、運用会社が投資先のレポートの普及に一役買って欲しい。

 

まろ@投資を楽しむ♪


 
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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 19:24 | comments(0) | trackbacks(0) | 
IR情報は投資家だけのためのもの?/本日のスープ66皿目
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本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜>です。
66皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 
 

前回m@さんから

 

「残念ながら個人投資家からアニュアルレポートやCSRレポート、統合報告について言及される機会は少ないのが現実です。」

 

というご指摘があった。

 

企業の有価証券報告書をはじめ、その他発行レポートに目を通して、個別企業に資金を投ずる個人投資家は絶滅危惧種なのだろうか?

 

投資に金銭的なリターンのみを求めれば、インデックス指標への積立投資が最も効率的なことは間違いない。私自身は企業から発行される様々なレポートを読みながら個別株投資を続けているが、時間効率が悪いことは認識している。あえてその道を選択する私の思考回路は、

 
  1. 視野が広がって楽しいから
  2. 楽しくないと続けられないから
  3. 続けていればそこそこのリターンが得られるから
 

といったところだろうか。
私が給与ような安定した収入が少なく積立投資に不向きな人間で、半分趣味の世界も混ざっているから、自分の投資法を誰かに勧めようとは思わない。

 

でもひとつ問題提起をさせてもらうなら、

 

IR情報は投資家だけのためのものだろうか?

 

こんな例がある。
とあるITメーカーの営業マンが、取引先の有価証券報告書から下記のようなポイントをつかみ、取引ゼロから3年後には10億の売り上げを立てられるようになったという。
※出典…望月実&花房幸範「有価証券報告書を使った決算書速読術」P86〜98)

 
  • 経営指標の推移・セグメント情報から予算がありそうか?
  • 従業員の状況からどれくらい売れそうか?
  • 主要な設備の状況を参考にどこに売るか?
  • 役員の状況から出世コースの部門を探す)
  • B/Sのソフトウェア勘定が増加傾向ならIT投資も活発
  • 関係会社にも売れるか?(親会社を落として芋づるに)
  • どの拠点が投資予算を持っているか?
 

IRは"Investor Relations"の略だから、投資家のための情報発信のように思える。でも実際には上記のように有価証券報告書には営業やマーケティング担当者にとってのお宝データが眠っているし、CSRレポートに掲載される定性的な情報は就職活動中の学生にも有用だろう。

 

だから個別株への投資の有無に関わらず、企業発行のレポートを手にとってみてはいかがだろうか?
有価証券報告書のような法定書類は退屈だろうから、まずはアニュアルレポートやCSRレポート、統合報告あたりオススメしたい。アクティブファンドに投資をしているのなら、まずはそのファンドの投資先のレポートからぜひ!

 

まろ@投資を楽しむ♪

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| 本日のスープ〜株式投資をめぐる三重奏〜 | 21:38 | comments(0) | trackbacks(0) | 
株式会社制度の本質的な問題/本日のスープ63皿目
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63皿目を担当するのは ”投資を楽しむ♪”のまろさんです。
 
 
 

前回m@さんが言及されたスチュワードシップコードとコーポレートガバナンスコード。
同種の話で「GPIFが国連責任投資原則に署名」というニュースがあった(9月28日)。これが日本の資産運用業界に与える影響は、大和総研の河口さんのコラムがわかりやすい。

   

もちろん投資の世界の住民にとっては、どれも非常に画期的なことだ。でもこの世界の外側から見れば、2つのコードも責任投資原則も当たり前のことしか書いていない。

 

この違和感はなんだろう?

 

最近読んだ奥村宏「資本主義という病」に答えの一つがあった。株式会社の制度設計は生まれながらにして本質的な問題を抱えていたのだ。

 

この連載企画の7皿目でm@さんが株式会社制度の始まりを紹介してくれた。それから約180年。アダム・スミス(1723〜1790)が「国富論」の中で株式会社の仕組みに対し、こんな懸念を書き残していたという。

 
  • 株主は有限責任であるために、会社から受けとる配当金のことしか考えず、会社の業務に関心がない。 
  • 株式会社の経営に当たる取締役は自分自身のカネを投下するのではないから無責任になる。
 

この指摘が顕在化してしまったのが現代の株式会社。規模の拡大と共に経営者、従業員、取引先、顧客、株主との距離感が広がりすぎてしまったのが原因だろう。このリレー連載の中でも同種の指摘がされてきたし、

   

またこの距離感を縮めようとする枠組みがスチュワードシップコードとコーポレートガバナンスコードと言えるだろう。これが巨大化した株式会社の危機を食い止めるきっかけになるだろうか? もしダメならマイクロ投資などソーシャルな投資からの底上げを待つしかないのだろうか。

 

まろ@投資を楽しむ♪

 
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